2018.06.20

平成30年三島市議会6月定例会 一般質問

 ◆2番(伊丹雅治君) 一般質問をいたします。
 確かな未来の確かな課題として、人口問題があります。この人口問題は出生率さえ予測できれば将来を見通すことのできる極めて誤差の少ない未来に起こる確かな課題と言えます。例えるなら、自然災害がいつごろどのぐらいの規模で起こるのかということがあらかじめわかっているような話であります。ですから、しっかりと対策をとって対応していく、この必要があります。
 中でも問題なのが人口オーナスです。人口オーナスとは、人口に占める働く人の割合が低下する現象を指します。日本全体の生産年齢比率は2010年の63.8%から2040年には53.9%へと低下します。働き盛りの人が相対的に少なくなるので、これによって日本の成長力は低下することが懸念されています。この人口オーナスは地域にとっても大きな問題となります。発展性の低い地域から発展性の高い地域に人口が移動すると、それによって発展性の低い地域の人口オーナスの度合いはさらに強くなります。ますます地域の成長が制約されることになります。
 こうした人口オーナスの悪循環を避けるには、地域で持続的な雇用機会を拡大するなど、人口の流出を避ける必要があります。つまり、地域の活性化に力を集中するという政策方向が正しいと言えます。そこで本日は、地域の活性化が期待できる政策について質問をいたします。
 1つ目に、三島駅南口東街区再開発事業。2つ目に、日本遺産箱根八里について。そして3つ目にスポーツを活用した地域活性化の取り組みについて伺います。
 まずは、三島駅南口東街区再開発事業から質問します。
 質問の導入として、改めてなぜ再開発をするのか、このことを伺います。
 以上を壇上よりの質問とし、残りは質問席にて行います。

◎計画まちづくり部長(三枝邦昭君) それではお答えをいたします。
 再開発事業は土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を行うものですが、老朽化した建物や都市機能を刷新することによる効果として、市民の利便性の向上や税収の確保、雇用の創出や交流人口と定住人口の増加が見込まれるなど、持続的に市政の発展が可能な都市経営を行うために必要な事業と考えております。
 その中で東街区は三島駅周辺グランドデザインのコンセプトに沿って、医療、健康づくり、子育て支援機能も兼ね備えた商業の集積、安全で快適な住環境を整備することとしており、定住人口・交流人口の増加によるにぎわいと地域全体への経済波及効果を生み出すものであります。現在、最優秀提案者を選定するまで事業が進んでおり、地権者の高齢化と建物の老朽化が進む中では御協力をいただき、再開発事業が成立する最後の機会であると考えているところでございます。以上です。
◆2番(伊丹雅治君) 市民の利便性の向上や税収の確保、そして雇用の創出、また交流人口と定住人口の増加が見込まれるなど、持続的に市政の発展が可能な都市経営を行うために必要な事業であるということを再確認いたしました。私も地域を活性化し持続可能な三島市にしていくために、駅前の一等地という稼げるところで再開発をしていくべきであるというふうに考えています。また、およそ30年間待たせてしまった市民もいると、このことを重く受けとめなければいけません。そして、次のチャンスはない、その可能性が高いということも認識しなければいけません。未来の三島市のために今が決断のときであります。
 私は2年前の一般質問で、よりよい再開発事業を展開するために、NPO法人など市民の声をもっとしっかり聞くべきだという発言をしました。そうしたこれまでの本市の発展に大変貢献してくださっているNPO団体が発信しているチラシを最近拝見する機会がありました。そこには、市民の負担が91億円であると書いてありました。我々が説明を受けている61億円とどちらが正しいのか、確認をさせていただきたい。併せて、正確な最優秀提案者による総事業費のうち、市の負担額とその内訳を確認させてください。
◎計画まちづくり部長(三枝邦昭君) 事業協力者募集におきまして選定された最優秀提案者の提案による総事業費は約220億円となっております。市の負担額の総額は61億円で、内訳としまして土地開発公社から三島市への土地の買い戻しが約24億円、制度補助金が約30億円、駐車場の増床分が約7億円で合計61億円となります。また、財源内訳といたしましては、一般財源が10億円で地方債が51億円としております。
 なお、チラシを拝見いたしますと、91億円としているのは一般財源及び地方債合わせて61億円の財源から支出するべき補助金30億円を、また財源としてダブルカウントしたものではないかというふうに思われます。以上です。
◆2番(伊丹雅治君) 最優秀提案者による総事業費のうち市の負担額は91億円ではなく61億円であったということが確認できました。また、内訳にもありましたけれども、そのうち51億円を将来市民に負担をしていただくということでもあります。当然ですがなるべく投資効果の高いプランでなければいけないということは言うまでもありません。
 そういった中で最優秀提案者と次点者の審査結果合計点は僅差であったということに対して、最優秀提案者のどこがよかったのか詳しい説明を求めるといったような市民の方の声も耳に入ってきます。そこで、最優秀提案者が評価されたというのはどういう点か伺います。
◎計画まちづくり部長(三枝邦昭君) 事業協力者募集におけます審査につきましては、事業協力者選定審査に係る審査基準書にあります施設計画、事業推進、経済条件、にぎわい創出など8項目についてまちづくりや都市計画、再開発や都市景観等の4人の専門家の方に審査を依頼し実施したところでございます。審査結果としては僅差でありましたが、地下水や景観に配慮しつつにぎわいを創出する設計と、訪れた方々がまちを歩きたくなり、それが周辺地域に波及するような仕組み、いわゆる回遊性を向上させる内容などが評価をされました。具体的には、建物の高層化により地上に公開空地を多く確保したことで、駅前広場から東側にあります市道鎧坂線までの歩行者専用通路の両側に商業施設や広場を配置するなど、にぎわい創出につながる工夫をしていること。また歩行者と車両が分離されているなどの動線計画により、歩行者の安全が確保されていること。さらにはホテル、マンション棟を溶岩の厚い部分に配置するなど、地質構造を理解し地下水・湧水に配慮した建物配置となっていることなどが評価されたものと考えております。
◆2番(伊丹雅治君) 地下水や景観に配慮しつつにぎわいを創出するという設計が評価されたということであります。高層化により地上に公開空地を多く確保したことで、両側に商業施設や広場というのが配置できるようなプランであるということでありますので非常に期待をするところであります。
 一方で、心配されるのは本市が世界に誇る、宝である地下水、湧水であります。この影響について伺います。
◎計画まちづくり部長(三枝邦昭君) 富士山からの恵みであります地下水・湧水は、今議員からも御紹介いただきました三島市が世界に誇る宝であります。地下水については、平成9年国鉄清算事業団から用地を取得する前に大規模な地下水等環境影響調査を実施しております。この調査結果に基づき、三島の地下水は豊富で三島溶岩の透水性も高いため、源兵衛川や桜川の湧水が枯渇する可能性は極めて低いことなど、湧水・地下水に大きな影響を及ぼさないことを確認した上で事業検討を行ってきた経緯がございます。また、平成28年度から地下水の観測を開始し、過去の調査結果と現状の地下水の状態に大きな変化が生じていないことを確認しています。さらには、三島駅南口周辺開発地下水対策検討委員会の設置により、開発により湧水・地下水に大きな影響を及ぼさないことを確認する体制を確保しております。最優秀提案者の提案では、高層の建物も中間免震構造を採用するなどして、全棟において直接基礎を採用するなどの施設計画となっており、地下水への影響がないよう配慮したものとなっております。とは申しましても、自然を相手にしていることでありますので、おごることなく二重三重の対策を講じながら、地下水に影響を与えることのないよう事業を推進してまいる考えでおります。
◆2番(伊丹雅治君) 安全を期していただくよう要望いたします。
 次に、広報みしまや新聞等に今回選定されました最優秀提案者のイメージ図が掲載されました。この絵のとおりに事業が進むのか確認をさせてください。
◎計画まちづくり部長(三枝邦昭君) 広報みしま5月1日号や新聞等に掲載されたイメージパースなどは、最優秀提案者に選定されました共同企業体が応募時に提案したプランであり、事業者の実力を評価するためのものであります。今後、最優秀提案者との協議を経て協定締結となりますので、このまま直ちに確定した施設計画として整備を行うものではございません。事業推進に当たっては開発コンセプトを守りつつも、柔軟に調整しながら施設計画を策定していくべきものと考えております。
◆2番(伊丹雅治君) 柔軟に調整をしながら施設計画を策定していくということでありました。2年前の一般質問で市民の声を反映するチャンスを欲しいという私の質問に対しまして、当局からは「事業協力者を今後決定していくわけでありますけれども、その中で全てが決定される、決まっていくというわけではありません。むしろそこからが事業内容、事業計画を固めていくスタートとなると考えております。事業協力者と協議を重ねる中で事業計画を固めていくことになりますので、公募後においても、議会はもとより市民の皆様の御意見をいただく場を設定いたしまして、可能な限り反映してまいりたいと考えております」というこのような御答弁をいただきました。
 そこで、この市民の声をどう取り込んでいくのかという観点から質問をします。これまでの説明会の成果について伺います。
◎計画まちづくり部長(三枝邦昭君) これまで市内4地区で行いました地域行政懇談会、団体や市民向けの説明会、意見公開会、市民セミナーを平成28年度から数え延べ14回開催をいたしたところで、約1,400人の参加をいただきました。市民の皆様からは多くの御意見をいただいてまいりました。これらの御意見の多くは、カフェやレストラン、アパレルショップなど生活に必要な安らぎと利便性を高める施設の導入を望む声を多くいただいていたところでございます。また、平成28年度には日本大学、順天堂大学の学生にアンケート等を行い、導入機能のアイデアもいただいていることから、これらの御意見やアイデアを今後施設計画に反映させていきたいと考えております。
◆2番(伊丹雅治君) これまでも丁寧に説明会を実施してきたということは一定の評価をいたします。しかし、その手法が一方通行なのが少し残念に思えてなりません。まちづくりには多くの人の共感が必要です。その意味で机上で練られた最高の計画が最良の計画ではないと考えます。計画の過程で多くの人々の共感を得ることによって、計画実現のための応援団を育むことができるという考え方が大切です。市民からの意見を取り入れるためのワークショップ、人々が集まって何かを創造する場、こういったものを開催するべきであると考えます。特に、回遊性の向上についてもワークショップで市民に意見を求めるべきです。
 そこで、グランドデザインで示した回遊性の向上をどう進めていくかについて伺います。
◎計画まちづくり部長(三枝邦昭君) 三島駅周辺グランドデザインでは、東街区を広域健康医療拠点、西街区を広域観光交流拠点として、商業や住環境によるにぎわいと経済の活性化拠点を整備することをコンセプトとしております。このコンセプトの具現化には、湧水、歴史、文化という地域資源を生かした回遊性の向上が何よりも重要になってまいります。そこで、三島駅南口を拠点に楽寿園、三嶋大社、中心商店街を回遊する仕組みづくりを三島商工会議所、観光協会、市内で開催しておりますイベントの運営に協力していただいております市民・団体の皆様とともにワークショップ等を開催し、御意見を伺いながら進めてまいりたいと考えております。回遊性を向上させるソフト事業の展開につきましては、昨日も村田議員から御提案をいただいた朝市などというのもその一つでございますが、そのソフト事業の展開には拠点となる施設へ導入される機能、例えば今回の提案では公開空地を増やしたことでイベントが行えるような広場などがございますので、それらとの相乗効果も大変重要となってまいります。事業協力者にも加わっていただき、実現可能なプランとして議論できるようなワークショップにしてまいりたいと考えているところでございます。
◆2番(伊丹雅治君) 事業成功のために、市民の共感を得られるよう、ぜひ努力をしていただきたいと思います。
 再開発事業の議論になりますと、どうしても事業の実施時のリスクや失敗といったようなところの議論に偏ってしまいます。そこで、事業を断念した場合の不利益について触れようかと通告を出しましたが、事業を断念すれば先ほどもありましたとおり市民の利便性の向上や税収の確保、雇用の創出や交流人口と定住人口の増加が見込めなくなるということがわかっていますので、ここは質問をあえて改めます。
 市長、私はこの再開発を断念した場合は、本市にはかなりの不利益をこうむるというふうに考えています。この事業は三島市の持続的な発展のため、そして三島市の未来のために力強く推進する必要があると考えます。東街区再開発事業を推進する市長の決意を伺います。
◎市長(豊岡武士君) 伊丹議員にお答えを申し上げます。
 三島駅南口の再開発はこれまで大変皆様の御理解、御協力を得て進めてまいったわけでございますけれども、議員からもお話がございましたように、喫緊の課題である人口減少や少子高齢化に対応した都市構造への転換を戦略的に進めるものでありまして、本市の持続的発展に向け生産年齢人口の増加やこれからの市民福祉を支えるために必要な財源の確保を見込めることのできる極めて重要な事業でございます。駅前のポテンシャルを生かしたまちの活力やにぎわいの創出につながる広域交流拠点が形成され、また富士・箱根・伊豆の玄関口、交通の要所として観光客を初め、多くの方々に訪れていただくためにも、三島の魅力ある顔づくりとして推進いたしているところでございます。三島駅周辺グランドデザインにおいて東街区を広域健康医療拠点、西街区を広域観光交流拠点と位置づけ、都市戦略の方向性を明確にして議員の皆様にもこれまで適時適切に御説明し、必要な審議または議決をいただきながら進めてまいったところでございます。この開発が実現されることによりまして、交流人口、定住人口の増加により活力やにぎわいが創出されるとともに、駅前と中心市街地との回遊性の向上が図られ、本市の経済を大きく活性化することになると確信をいたしております。
 また、これまで市民の皆様に説明会等で情報提供を行い、御意見、御要望を伺ってまいりましたが、これらの説明会等で寄せられました市民の皆様からの御意見、御要望は、先ほど三枝部長から御答弁した中にございましたように、駅前のにぎわいの創出と利便性の高い施設を望む声が多く、今後事業協力者を決定した後、市として速やかにしっかりと市民説明会、ワークショップ等を開催し、多くの御意見、御要望を可能な限り事業計画に反映させてまいります。
 また、商工会議所や観光協会といった産業界からも強く事業推進の要望が提出されているところでございます。これまで、何年にもわたって本事業の必要性、目的、事業の内容、事業の進め方等について、説明会はもとより広報みしまや市のホームページにおきましても広く周知してまいりましたが、今後さらに関係団体や市民の皆様に一層の理解が得られるよう積極的に情報提供や意見聴取を行っていく考えでございます。
 いずれにいたしましても、平成9年に国鉄清算事業団からの払い下げを受けて以来20年余にわたる市政の大きな懸案でありますので、満堂の議員の皆様の御理解、御協力を引き続きお願い申し上げますとともに、一体となって本事業を実現し、さらなる魅力と活力ある持続的に発展する三島に向かって任運騰々全身全霊を傾けていく決意でございます。
◆2番(伊丹雅治君) 本市を持続可能なまちにしていくためには、この再開発事業を進めるべきであります。そのためにもワークショップなどを重ね、市民の声を反映し、知恵をいただき、多くの共感を得ながら前へ進めてください。
 続きまして、地域を活性化するための新たな武器が本市に加わりました。日本遺産箱根八里について伺ってまいります。
 日本遺産における制度創設の背景と特徴や今後の施策につきましては、昨日の大房議員への答弁で確認ができましたので、角度を変えて構成資産や活用策について伺います。
◎市長(豊岡武士君) 伊丹議員に私から日本遺産箱根八里についての構成資産や、その活用策について御答弁を申し上げます。
 箱根八里は江戸時代に整備された東海道のうち、小田原地区から箱根宿までの4里と箱根宿から三島宿までの4里を合わせたおよそ32キロメートル、およそ8里の街道でございます。箱根八里の魅力は江戸時代の街道のありようが現在も残っていることが挙げられます。日本遺産箱根八里の構成文化財は小田原市の小田原城、箱根町の箱根関所跡など合計で17件ございます。うち静岡県内は箱根旧街道石畳、箱根旧街道一里塚、山中城跡、富士見平の眺望、畑作地帯からの眺望、箱根旧街道松並木、ウナギ料理、三嶋大社の8件が認定をされているところでございます。日本遺産の認定制度が設けられた背景といたしましては、日本ならではのさまざまな文化がクールジャパンとして世界の注目を集めていることがございます。日本固有の文化は参勤交代や寺社詣でなど江戸時代の街道を通じた人や物、情報の大交流によって大きく育まれてきたものと思います。中でも東海道という当時の国家幹線は膨大な交通量を誇り、歴史上の著名な人物が多数往来して日本全体に影響を及ぼす異文化の交流路ともなり、東海道から他の街道を通じて全国各地に多様な地方文化を育むことになったと考えられております。箱根八里には往時の歴史的景観や独自の文化、習俗が残されております。今後それらを観光活用することにより、地域の持続的な発展を目指すことは経済的な効果だけではなく、歴史的景観や史跡、文化財の保全、管理にもつながり、日本の街道文化の後世への継承という点でも、その役割は大きなものと考えております。
 このことから、首都圏に近接し、富士・箱根・伊豆という日本を代表する一大観光地域にある箱根八里が静岡県と神奈川県の県境をまたいで新たな観光エリアを形成し、街道観光のパイオニアとなって国内外にその魅力を発信していくことは観光誘客に大きく貢献でき、地域のアイデンティティーの醸成にも結びつくものと考えているところでございます。以上であります。
◆2番(伊丹雅治君) 構成資産といいますと三嶋大社や山中城というのが思い浮かぶのですが、畑作地帯からの眺望ですとかウナギ料理というのも構成資産として認定をされたということでありますので、食文化とつなぐ取り組みというような仕掛けもあるべきではないかなというふうに思います。
 次に、保存について伺います。
 日本遺産に限らず、観光客の増加に対し観光資源をいかに保護するかは観光行政上大きな課題であります。観光地化によって文化財そのものの保護が危ぶまれる事態も想定せざるを得ないと思います。そこで、保存と活用をどのようにしていくのか伺います。
◎教育推進部長(鈴木昌幸君) お答えいたします。
 箱根八里が認定された日本遺産でございますけれども、歴史的魅力にあふれた文化財群を地域主体で総合的に整備活用し、世界に向け戦略的に発信することにより交流人口の拡大を図り、地域の活性化を進めるものであります。
 これまでの文化財行政は保護と保全に力を注いでまいりましたが、これからは文化財を観光資源と考え、その活用にも力を入れていくことになります。活用を進めることで日本遺産の構成文化財である国指定史跡、箱根旧街道、山中城跡を初め重要文化財三嶋大社などを訪れる観光客が増加することが予想されます。多くの観光客が訪れて地域が活性化することは喜ばしいことですが、一方で増大します観光客によりまして史跡や重要文化財が傷つけられたり汚されたりすることが憂慮されております。これまでも史跡や重要文化財は日常の維持管理と保全を徹底してまいりましたが、これからは順次保存活用計画を策定して貴重な文化財の保護保全に万全を期し、活用してまいりたいと考えております。以上でございます。
◆2番(伊丹雅治君) 保存活用計画をしっかりと進めて、保存と活用の両立に努めてください。
 次に、国土交通省の社会実験の結果について伺います。
◎産業文化部長兼まちづくり政策監(渡辺義行君) お答えいたします。
 三島から小田原までの箱根八里は共通の歴史や文化を有する魅力的な地域でありながら、箱根西坂と東坂では観光交流客数に大きな差があり、その要因の一つとして2次交通の充足度が考えられております。この問題を克服するための検証実験を平成29年10月28日から11月26日にかけて実施をいたしました。
 その実験の結果についてでございますが、まず1つ目として、県境をまたいだ地域をつなぐ交通の接続を強化することにつきましては路線バスの増便を行い、三島駅から元箱根港までの路線バスにつきまして、通常の休日は30分間隔での運行でございますが、実験期間中の休日12日間は20分間隔での運行としたところ、元箱根港での路線バス乗り継ぎ時間が58分から18分で40分間の短縮となり、また新幹線三島駅での乗り継ぎが55分から10分となり45分間の短縮となり、路線バスアンケート調査によると約6割が利用しやすいと回答しております。
 実験結果の2つ目として、地域住民との協働による観光客の受け入れ体制の整備につきましては、箱根八里街道上にある箱根町の甘酒茶屋、箱根エコパーキング、山中城跡観光案内所、山中公民館の4カ所に臨時の案内休憩所を設置いたしました。利用者アンケートによりますと、約8割の方から案内休憩所が箱根八里の受け入れ環境の向上に効果があるとの回答があり、特にトイレ、周辺の観光情報発信などあったことが好評でございました。
 実験結果の3つ目として、道路空間を活用したにぎわいづくりにつきましては、にぎわいイベント等の実施により11月の山中城跡の観光交流客数が約3,700人と前年度同月比で12%の増加がございました。
 今回の社会実験を通じて山中地区の方々からは、旧宿場町の間の宿としての歴史を紹介できる場となり、改めて地域を見直すよい機会となったという意見などがある一方で、案内休憩所の運営者にヒアリングをしたところ、継続実施のための地域の担い手や採算性の確保に課題があるとの意見などがあり、間の宿の歴史等の特性を生かした地域活性化策などを箱根八里街道観光推進協議会とともに今後研究してまいりたいと考えております。
 これらの社会実験の結果を踏まえ、箱根八里日本遺産認定を契機とし、三島駅から箱根方面への来訪者の増加による路線バスの増便や乗り替え環境の改善、小田原・箱根から箱根西坂へ向かう来訪者の拡大に伴う路線バス利用者の増加などが促進されることにより、バス会社の自助努力でのバスの増便や乗り替え時間短縮などバス路線の利便性の向上が図られるものと期待をしております。以上です。
◆2番(伊丹雅治君) にぎわいイベント等の実施により山中城の観光客数が12%増加となったということでありました。一方で、運営者からは継続実施のための地域の担い手や採算性の確保に課題がありというような意見があったということであります。せっかくイベントの効果が期待できそうだということでありますので、これも地域の協力がなければ地域の活性化は実現しませんので、この辺をしっかりと対応していく必要があると。そういう観点から地域住民を巻き込む政策について伺います。
◎産業文化部長兼まちづくり政策監(渡辺義行君) 先ほど答弁いたしました国土交通省の社会実験の中で、地域との協働により街道歩きを支える観光客の受け入れ拠点として既存施設の箱根甘酒茶屋と山中城跡観光案内所、仮設の箱根エコパーキングと山中公民館の合計4カ所に案内休憩所の設置の試行を行いました。オープンしていた12日間の延べ立ち寄り客数は、箱根甘酒茶屋が約5,500人、山中城跡観光案内所が約1,000人、山中公民館は約500人、箱根エコパーキングが約300人となっており、既存施設に併設した案内休憩所に比べて仮設の案内休憩所に立ち寄り客数が少ない結果となりました。
 社会実験後の継続検証や地域活性化には地域の方々の協力が不可欠であり、地域の方々が箱根八里の持つ文化や伝統などのストーリーを理解し、箱根八里に愛着を持っていただく取り組みを進めながら、観光客等に箱根八里の魅力を伝え体験していただけるような取り組みを進めたいと考えております。箱根八里沿線上にある公民館等の既存施設を活用し、街道歩きの方々のために案内休憩所を設け、地域の方々がおもてなしをする仕組みづくりや箱根西麓三島野菜の紹介と販売についての検討など、地域の農業振興について地域の方々と一緒に検討していきたいと考えております。以上です。
◆2番(伊丹雅治君) おっしゃるとおり、地域活性化には地域の方々の御協力が不可欠であります。皆さんとしっかりとコミュニケーションをとって丁寧に合意形成を図れるよう努めていただきたいと思います。
 また、社会実験の結果から約8割の方から案内休憩所が箱根八里の受け入れ環境の向上に効果ありとの回答がありました。特にトイレ、周辺観光情報発信などがあったことは好評であったという結果でありました。こうやって国がかかわる社会実験というエビデンスに基づいて資料館併設型の道の駅、こういったものを計画すべきだと考えますが御所見を伺います。
◎産業文化部長兼まちづくり政策監(渡辺義行君) お答えいたします。
 道の駅の必要な条件としましては休憩機能、情報発信機能、地域連携機能を備えた施設、各施設を結ぶ経路がバリアフリー化された施設であり、設置者は道路管理者と自治体、もしくは公共的な団体となっており、道路利用者への安全で快適な道路交通環境の提供と地域振興に寄与することが目的とされております。計画に当たっては需給調査や広域連携、地域における合意形成、整備にかかる費用負担、整備後の健全経営と公共施設としての公共サービスが十分に担保されていることなどの案件を一つ一つクリアしていく必要がございます。平成29年度の国土交通省社会実験におきましては、臨時の案内休憩所をミニ道の駅として街道歩きを支えるために設置し、箱根八里における受け入れ環境の向上に設置効果があると利用者アンケートで回答があることから、案内所の設置効果を確認したところでございます。まずは箱根八里街道観光推進協議会と連携し、ミニ道の駅を含め利用者の多い休憩拠点に案内所や情報提供のための機能を箱根八里全体の中で検討してまいりたいと考えております。
 また、県境を越えた箱根八里の一体的活用の仕組みが希薄でありましたので、本市といたしましては箱根エリアの総合観光会社である小田急箱根ホールディングスとのトップ会談を例年行い、意見交換をする中で小田急グループが発行している総合交通パンフレット、箱根フリーパスの地図に三島からのアクセスを強調していただきたいとの要望をしているところでございます。以上です。
◆2番(伊丹雅治君) なかなか道の駅というのはハードルが高いようではありますが、そもそも文化というのは人々の好みが強く反映するものでありますので、画一的に扱えないというものであります。人々の文化的な好みというのは非常に多様化されていますし、そもそも気持ち次第という面がありますので、外部からは捉えにくいものであります。結局どの程度人々の好みに合っているのかというのはやってみないとわからないという面があります。要するに文化を活用した地域活性化策というのは、なかなか予想がつきにくいというものであります。通常、地域振興を考える際には企画を練り、集客予想、雇用効果などを考えて、そして費用便益を考慮しながらプロジェクトを進めていきます。しかし、文化については発想を逆転させ自分たちがおもしろいと思うことをやっていく、そしてそれが人々の心をつかめばうまくいくと考えます。うまくいったらそれをさらに発展させていく。うまくいかなくても自分たちが豊かな文化を楽しめばそれでいい。それぐらいの発想で臨むべきだと私は考えています。県内初の日本遺産認定の快挙には心から敬意を表します。一方で、これから地域活性化のためにどのような施策を打っていくのかというのが重要です。先人からの大切な贈り物にさらに磨きをかけて、次世代にバトンタッチができるよう引き続き努めてください。
 次に、スポーツを活用した地域活性化の取り組みについて伺ってまいります。
 スポーツ庁はスポーツによるまちづくり、地域活性化の推進のためには地域スポーツコミッションの拡大が必要だと考えています。スポーツコミッションとはスポーツツーリズムの推進、イベントの開催、大会や合宿、キャンプの誘致などスポーツと地域資源をかけ合わせたまちづくり、地域活性化を主要な活動の一つとしている組織を指します。また、三島市スポーツ推進計画でもスポーツ大会合宿の誘致などを積極的に展開し、交流人口の増加や地域経済への波及効果の増大を図ると掲げています。
 そこで、これまでのスポーツ大会や合宿誘致の実績と課題について伺います。
◎産業文化部長兼まちづくり政策監(渡辺義行君) 三島市では平成27年に三島市、三島市観光協会、三島商工会議所を中心とした三島市スポーツ・文化コミッションを設立し、地域活性化に向け文化・スポーツの大会や合宿の誘致に取り組んでおります。
 主なスポーツ大会の案件としましては、平成27年度にスポーツ庁の補助金を活用して支援した女子トレセンU12選抜サッカー大会、ノルディックウオーキング全国大会が毎年継続しているほか、平成28年度からは東日本ジュニアフルコンタクト空手道選手権大会やサイバーエージェントレディースゴルフトーナメントが継続されております。
 効果の一例としましては、サイバーエージェントレディースゴルフトーナメントで観戦客による経済波及効果を7,200万円と算出しております。このほかにも、三島市長杯オープンゴルフコンペや伊豆プレミアムカップ、大相撲巡業への支援も実施しているほか、コミッション設立以前からの大会ではございますが全日本女子オープンレスリング選手権大会への支援を行い、他地域から引き抜かれないように努めております。合宿誘致につきましてはまだ事例が少ない状況ではございますが、平成29年度末に法政大高校サッカー部を誘致するなどノウハウを蓄積しているところでございます。
 課題といたしましては、三島市内に体育施設や宿泊施設が多くない点がございます。この課題を克服するためにツリークライミングやペタンクなど施設を必要としないスポーツの普及を支援しているほか、三島市が事務局を務めている静岡県東部地域スポーツ産業振興協議会、通称イースポでございますが、にも大会合宿部会がございますので、イースポとの連携により近隣市町と協力する中で大会や合宿の誘致を進めていくところでございます。以上です。
◆2番(伊丹雅治君) 三島市内に体育施設や宿泊施設が多くないというのが課題であるということでありました。しかし、ツリークライミングやペタンクなど施設を必要としないスポーツの普及を支援するなど工夫をされているということであります。確かにツリークライミングは私も三島に合うのではないかなというふうに個人的にも思います。また、計画どおりしっかりと大会や合宿の誘致を進めているということが確認できました。サイバーエージェントレディースゴルフトーナメントでは、観戦客による経済波及効果を7,200万円と算出しているとのことでありますので、改めてスポーツは地域活性化につながるということがわかりました。御答弁の中に、他地域から引き抜かれないように努めておりますとの表現もありました。誘致活動には何かと御苦労も多いことかと思います。
 そういった中、日本KWB野球連盟が主催する第18回全国中学生都道府県対抗野球大会が伊豆で開催をされます。全国47都道府県の代表が集うこの大会はまさに中学生の甲子園といえます。そしてありがたいことに本市も1次リーグの会場候補地として打診をされていると聞きます。そこで、伊豆地域で開催されるこの第18回全国中学生都道府県対抗野球大会を支援すべきだと考えますが御所見を伺います。
◎産業文化部長兼まちづくり政策監(渡辺義行君) 第18回全国中学生都道府県対抗野球大会につきましては、全国から大会に参加する選手、スタッフ、応援者などが伊豆地域の6市9会場を訪れることから、宿泊や飲食といった直接的な経済効果も見込めますし、伊豆地域がスポーツの盛んな地域であるという宣伝効果や地域の観光資源を知っていただくという間接的な効果も高いと考えられます。
 これらのことから、三島市及び三島市スポーツ・文化コミッションといたしましても、積極的に支援すべき大会と考えており、長伏グラウンドや日大御園グラウンドの2カ所を会場とできるよう取り計らうなど、既にできる限りの御協力をさせていただいております。三島市及び三島市スポーツ・文化コミッションとしましては大会を支援し、訪れる方々をおもてなしすることは伊豆地域のイメージアップとなり、リピーターとして観光交流客数の増加につながると考えておりますが、全国大会として開催することは今回が初めてということもあり、開催会場となっている自治体の中には戸惑いを感じているところもあるように見受けられます。三島市及び三島市スポーツ・文化コミッションといたしましては、大会事務局はもとより県やイースポとも連携する中で、大会の成功に向け他の開催市にも大会の意義や効果を感じていただき、より積極的にかかわっていただけるよう努力をしているところでございますが、その折に三島市議会の議員を初め多くの開催市の議員の皆様による応援議連を設立いただけたことはまことに心強く感じているところであり、また開催市の一体感も高まってきていると感じております。この野球大会は今後アジア大会、世界大会の開催につながっていくものと思いますので、伊豆地域全体がおもてなしの心を持ち、大会を成功させられるよう三島市及び三島市スポーツ・文化コミッションは今後も積極的に支援してまいりたいと考えております。以上です。
◆2番(伊丹雅治君) 確かな未来の確かな課題に対して本市の展開する地域の活性化というのは正しい方向に向かっているということが確認できました。引き続き、サスティナブルな三島のための御努力をお願い申し上げまして私の一般質問を終わります。